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パートナーサクセスを独自の「パートナーグロース」へアップデート、AI inside の新たなセールス戦略の真髄に迫る

AI inside 公式note

パートナー企業の成果創出を支援しそのビジネスを成功へと導くパートナーサクセス。AI inside は創業当初からこれを実践し飛躍的な成長を遂げてきました。AI inside ではさらなる事業拡大を目指して、パートナーサクセスを独自の「パートナーグロース」へアップデートし新たな一歩を踏み出しています。パートナー企業の経営と現場の間に立ち、それぞれが抱える課題に寄り添って共に成長する戦略の真髄を、戦略立案の立役者に聞きました。

鈴木敦久(Atsuhisa Suzuki)
VP of Partner's Growth Unit
大手複合機メーカーで営業一筋19年。経営と現場の双方の課題を解決するソリューション提案を中心に、有形・無形商材を幅広く取り扱う。自身が販売していたOCRとAI inside の「DX Suite」による読取精度・速度の差に圧倒され、「テクノロジーが世の中を変える」ことを体感する。これを機に2021年6月にAI inside に入社し、「DX Suite」「Learning Center Vision」の営業を経て、2022年7月よりPartner’s Growth UnitのVPとして「パートナーグロース」の戦略立案・実行をリードする。

再販の成功体験に潜む効率化の罠から「パートナーグロース」で脱却

──なぜ今、パートナーサクセスをアップデートする必要がありましたか。

AI inside は、創業当初からパートナーサクセスに注力し大きく成長してきた企業です。私がVPに就任した時には既に、100社以上のパートナー様と協業し、「DX Suite」における再販の仕組み化が進んでいました。

これまでは高い汎用性と効率性の下に、どのパートナー様に対しても対応は全て標準化する方針でした。その結果、100社以上のパートナー様がいても少人数で業務が回る一方で、パートナー様からは「もっと協業度合いを深めていきたい」「もっと向き合ってほしい」といった意見を多く頂くようになりました。これまでの成功体験から得た学びは大切にしつつも、パートナー様の声を真摯に受け止めてさらに大きく成長するために、方針転換を決意しました。

全く新しい取り組みに着手するうえで、拠り所となったのは当社のビジョンです。AI inside が目指している世界観に立ち返り、僕らが本当にやりたいことは「AIを世の中により多く組み込んでいくこと」だと改めて気づかされました。具体的な戦略検討の際にはAI inside の行動指針のひとつである「Scale Beyond」に則り、いかに早く大きく事業拡大できるかを意識しました。

当社のこれまでのパートナーサクセスの取り組みは、Smart HR社との対談記事も併せてご覧ください。

──その答えが「パートナーグロース」というわけですね。

そうです。僕らの世界観にいち早く到達するためには「効率性を求めた画一的な対応」という一般的な再販の考え方では足りません。パートナー様は当社の他にもたくさんの他社サービスを取り扱っているので、まずはその中から選んでもらう必要があり、むしろパートナー様としっかり向き合うことが合理的と考えました。理想はAI inside のサービスを自社のものとして売ってもらうことです。

そのために必要なのが、パートナー様の事業開発・サービス企画に参画すること。AI inside の技術やプロダクトでパートナー様の新規事業を下支えすることができれば、両社のアセットが補完関係となり自然と僕らがファーストチョイスになるはずです。パートナー様を“支援”して成功に導く従来型のパートナーサクセス的な考え方を脱却し、パートナー様の将来事業を共に考え、その実現に寄与して“共に成長”するのです。成功事例が一つ生まれれば、他のパートナー様にも共有して各社でさらなる成長が実現できます。

この考えを「パートナーグロース」と定義して、実践するための戦略を構築しました。

──逆張り的ながら非常に納得感があります。実務に落とし込むのが難しそうです。

既に実践しています。一緒に新規事業を考えるには、パートナー様の組織の中に深く入り込み、事業をよく知る必要があります。そのために、これまではパートナー様一社あたり担当は一人でしたが、一社に対し複数人の担当をつけてアプローチすることにしました。非効率と思われるかもしれませんが、ちゃんと狙いがあります。

「経営と現場のギャップ解消」が付加価値に、実現のカギは社内連携

──複数人を一社にアサインする狙い、気になります。

会社勤めの方であれば共感いただけることと思いますが、企業内部で情報分断が起きてしまうことがよくあることかと思います。特に規模が大きくなるほど経営と現場のギャップが生まれてしまう企業が多い。現場側は経営にとって良いことしかレポートできず、経営側は現場の実態を把握しきれていないまま指示を出しがちです。僕たちが経営と現場の間に入って情報を循環させることができれば、それが付加価値となり、信頼を得ながらパートナー様のことを深く知ることができます。

経営と現場、双方の立場に寄り添うためには、どの部署とお付き合いするかが重要です。そこに一社を複数人で担当する狙いがあります。売上への貢献度も必要ですが、パートナー様の「心のシェア」を取っていくことで、より本質的なビジネスの議論ができるようになるのです。

──限られたリソースでは、とても大変そうです。

社内連携により効率的に実現できています。この活動では、AI inside の「横断チーム」でパートナー様と向き合い、価値提供に努めています。全体戦略を設計しつつ経営にアプローチして共に事業開発・サービス企画を行う Partner’s Growth Unitのメンバー。並行して、現場に対して直接的な営業活動支援を行いながら課題を吸い上げていく、Sales Growth Unitのメンバー。他にも、マーケティングやカスタマーオンボーディングを支援するメンバーなど、AI inside の多様な機能を集結させたチームです。一つでも欠けたらこの活動の価値が損なわれます。現在は広報と連携してパートナー様のブランディングを支援する共同PR施策を検討するなど、社内連携による付加価値提供をさらに強化する計画もあります。パートナー様としっかり話し合えることはもちろん、社内でもオープンマインドで協働できることが重要です。

そうして、多面的な接点から得た情報をもとにパートナー様が気づけていない課題を把握して、AI inside の技術やノウハウで何ができるかを検討し、現場の声を踏まえた課題感とともに経営へ提案します。こうして組織に深く入り込んでいきながら、僕らにしか生み出せない新たな価値を提供する「関係構築の好循環サイクル」が回るようになります。

関係構築の好循環サイクル

この活動により、パートナー様に関する様々なデータが見えてきました。それらを応用することで、現場では単なる営業同行に留まらない、経営の意向を反映させた商談の“型”のようなオペレーション基盤の構築が進むなど、本質的な変革が生まれてきています。経営からの信頼獲得も進んでいて、トップ層を含めた定期的なステアリングコミッティの実施や、僕たちが伝えた現場の声を踏まえた新たなカスタマーサクセス・マーケティング組織体制の構築などが実現しています。

関係性と価値提供における独自の定義“RM/PG”で戦略的アプローチ

──「パートナーグロース」の深化に向けて取り組んでいることはありますか。

トライアンドエラーを繰り返しながら蓄積した成功体験をベースに、「パートナーグロース」を深化するフレームを整えました。パートナー様とのリレーション状態を明文化した「RM(Relationship Management)」と当社が提供できる価値を”型”にして明文化した「PG(Partner Growth)」です。これらを組み合わせて、関係値に応じたパートナー様との向き合い方を実践しています。

RMは当社サービスとの相性やどの市場にスケールしていくかなどを考慮して設定しています。成功体験を横展開することで大きく市場を取っていくことができるため、ビジネスの広がりを意識しました。

RM/PGの定義

──現在の進捗はいかがですか

現在は「RM2」から「RM3」に移行しつつあるパートナー様が増えてきています。単に当社のプロダクトを販売いただくだけでなく、一緒に新規ビジネスを創出していくパートナー様を社内では「Make Partner」と呼んでいますが、この拡大を推進しています。一緒に始めたビジネスの成功体験が生まれるとRM4となり、さらに深く連携して資本業務提携を締結した状態をRM5と定義しています。ここに早く到達したいと考えています。

構想するだけでは意味がなく、結果を出さないといけません。今は少しでも早く「Make Partner」と共にビジネス創出の実績を生むべく、どの課題を解決しにいくのか、そのためのパートナー様の強みは何かをしっかり考えて深く理解したうえで、リレーションを図っているところです。

──「パートナーグロース」を型にするのは大変ではなかったですか

大変でしたが、AI inside の文化だからこそ実現できたと感じています。ターゲットからアプローチ方法、社内体制まで、従来のものから大きく変えました。ユニット制の組織でほぼ全てを任せてもらえたことで、アプローチ方法の型化をうまく進めることができました。ここまで権限移譲がされている会社はなかなか無いと思います。

また、AI inside には各人の営業ノウハウを躊躇なく社内共有する文化があります。中途採用で入ってきたばかりのメンバーからは、「他のチームに成果を取られてしまうような内容を共有している」「苦労してつくったものをそんなにオープンに展開するのか」なんて驚きの声があがることもあります。目指すビジョンの達成に向けてそれぞれが成長しないといけないので、むしろ積極的に共有します。

各人が強みにフォーカスして、それを共有する。個人戦ではなくチーム戦を極めていくことが「パートナーグロース」の深化に重要なポイントとも考えます。もちろん社内に留まらず、AI inside での成功事例はパートナー様へも積極的に共有していくつもりです。

──「パートナーグロース」の深化に寄与できるのはどんな人材だと思いますか。

解決したい課題の大きい方ですかね。パートナー様の事業開発を共に考える際には、解決手段がまだ見つかってなかったり、曖昧性が高いことが多かったりするので、それでも自分を見失わずに本質を捉え前に進む力が必要です。「自分の力で何かを変えたい」という想いが大きければ大きい方ほど、パートナー様にも利益貢献できる人材だと思います。

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AI inside では多方面ポジションで新たな仲間を絶賛募集中です!


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