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AI inside が「破壊的イノベーションを起こし世界を変える」ために新CTOが考えること【MY CAREER STORY】

AI inside 公式note

「誰もが使える世界規模のAIプラットフォーム」の実現を目指すAI inside。現在提供しているプロダクトの0→1タイミングでチームを立ち上げ、具体化に奔走してきたのが、2022年4月から執行役員CTOを務める胡為明(コ イミン)です。

「この世界にまだないものを作る」というミッションに惹かれて入社。「世界を変える。科学進歩に大きな貢献をする。創新し続ける。」という信念のもとに、イノベーションへの情熱を燃やし続けるイミンに、その来歴や、理想とする組織のあり方などをインタビュー。

胡為明(Hu Weiming/コ イミン)執行役員CTO
中国武漢市出身。2004年大学卒業後、中日合弁会社に就職し2006年秋に来日。組み込み系アプリケーション・Webアプリケーション・認証系ミドルウェアなど、幅広い開発プロジェクトに携わった経験を持つ。2019年4月に当社入社後、「AI inside Cube」や「Learning Center」のプロダクト開発を行い、ゼロからの事業開拓及び事業拡大に従事。技術経営修士(MOT)取得。2022年4月当社CTO(執行役員)就任。

組み込み系エンジニアやSIerを経て、AI inside へ

ー 幼い頃からコンピューターに親しんできたのですか?

2000年に大学へ入るまで一切触っていなかったですよ。コンピューターサイエンス専攻でしたが、それを選んだ理由はシンプルで、当時の中国では就職しやすかったから。

私は成績はそこそこでしたから、一流大学でメジャーな専攻を取るか、大学ランクを少し下げて当時最も熱い専攻とされていたコンピューターサイエンスか医科学を学ぶか、道が分かれたんです。私は就職の観点で後者を選びました。

ー そして目論見どおりに、最初は中国で就職されて、どういったお仕事を?

2004年に日中合併の会社に就職して、日本の大手電機メーカー向けのプロダクト開発に携わっていました。コンテナ輸送船で使うような巨大クレーンの制御システムです。いわゆる「組み込み系」のソフトウェア開発ですね。その後、東京に移りSIer業界へ転じました。2005年から2008年まで日本は一つの成長期で、人材不足の波がありましたから、私もそれに乗れたんですね。

2006年に来日して、1社目は約10年、勤めました。最大でも30人ほどの規模で、最後のほうは取締役という肩書きもあって、会社の改革を試みたけれど企業体質が変わらず、次の道へ進みました。2社目もSIer業界で、20年以上の歴史があり、社員も120人くらい。ここでは約3年働きましたが、私個人のキャリアとして「SIerを卒業するときが来たかな」と。

1社目、2社目と見てきて、SIerの成長可能性や業界の展望に、その当時はあまり明るいものが感じられなくなってきて。新天地を求めているときにAI inside と出会い、2019年に入社しました。

CEOは「成功しやすい経営者」という直感

ー AI inside のどんなところに惹かれましたか。

何かの模倣ではなく、「この世界にまだないものを作る」というミッション。それは一番と言っていいくらいの魅力です。日本で言われるイノベーションの9割は「改善型イノベーション」だと思っています。確かにそれも必要ですが、繰り返すだけでは組織も含めてゆるやかに死ぬ。だから、「破壊的イノベーション」に携われることが転職の軸の一つでした。

入社面接を受けた2019年1月は、まだ業績は赤字で、株式上場もしておらず、人数も少ないフェーズでした。それでも、当時すでにAIを活用した破壊的イノベーションのポジションを取っていたこと、社長の渡久地さんが技術をよくわかっている経営者だったことが、大きな決め手です。そういう経営者のベンチャー企業は成功率が高いと、私は思っているんです。

しかも渡久地さんは30代で、自らも熱心に人工知能の研究開発を手掛け、以前にも同じ領域で複数社を創業した経験を持っている。「渡久地さんが率いる会社は成功しやすいだろう」と感じました。さらに会社の管理方式は改善的イノベーションも起こりやすいボトムアップ式だとも聞き、顧客満足度を追求する姿勢もある。AI inside ならば自分の夢が実現できる場だと感じたんです。

ー イミンさんの夢とは、なんですか?

世界を変える。科学進歩に大きな貢献をする。創新し続ける。私はそういう人になりたいですし、そういった人たちと一緒に働きたいのです。そして、私の名前も歴史にしっかりと残したい

世界中の人や物にAIを届ける、ロジスティクスの役割を果たすグローバルNo.1のAIプラットフォームとなる。より早く、安く、安心なAIサービスをお客様に届ける。万物にAI inside が関わることで、それは実現できると思っています。

ガレージ開発のように作り上げた、“青春“のプロダクト

ー 入社されてから携わった仕事で、代表例と呼べるものはありますか。

「AI inside Cube」の開発ですね。私が入社するまでは、「AIクラウドサービスを顧客のオンプレミスの環境に提供する」というコンセプトの段階で止まっていました。いやいや、コンセプトがあるなら実現すればいいじゃないかと(笑)。おそらくSIerと協力して実現させようと当時は考えていたはずですが、まさに私の経験が活きて、開発リードをすることで内製できると思いました。

社内ヒアリングを重ねて、コンセプトを企画書として具体化し、模索しながら仕上げていきました。どういった形で提供するか。品質として何を担保するのか。そういった論点を整理しつつ、半年でプロダクトとして開発を完了させました。お客様へ提供を始めて、さらに半年かけて量産プロセスを作り上げました。

ー ハードウェア開発で提供まで半年、量産まで半年、しかもベンチャー企業で、となるとかなり早いように感じます。

私を含めた3人の開発メンバーが同じ方向を向いて、障壁がない環境で取り組めたからでしょうね。

実は、ハードウェアサービスはコンセプトの検討段階から、あまり社内でも賛同の声はなかったんです。実際にはとても難しいことだからです。私はハードウェアからソフトウェアマネジメントに至るまでの経験を持っていたことが幸いでした。

最初は私一人のチームで本格的に走り始めた後に、今はCROになった谷さんと、もう一人のメンバーの3人体制になって、全てを決めていったんです。プロダクト策定、ビジネス戦略、お客さまへの提供方法など、3人で議論して決めて、それ以外の誰の決裁も要らない。朝に「このお客様へ提供すべきだ」となれば、夜に3人集まって「来月から提供しよう」と作り始める。

ー 会社内だけど、まるでガレージ開発。最初期のAppleみたいですね。

3人にとっての青春でしたよ。

それまで、オンプレミス領域でAI-OCRをサブスクリプションで提供しているケースは日本でもなかったですから、「この世界にまだないものを作る」を一つ実現できました。メンバー間で衝突することも時にはありましたけれど、全力でやっているのはお互いわかっていますから、信頼は高かったです。いかにお互いをカバーできるか。それしか当時は考えていなかった。

「AI inside Cube」を作ってからは、「AI inside Cube mini」、「AI inside Cube Pro」とラインナップも拡充していきました。それぞれ半年ずつくらいでリリースしましたね。

夢にたどりつくための仮説のルートを引く

ー その後、AI inside で現在につながるような仕事は、何がありましたか?

Leapnet(リープネット)の具体化ですね。パブリッククラウドに加えて、私たち独自の「仮想のデータセンタ」を構築し、それらをハイブリッドにつないでAI運用基盤として提供するネットワークです。

「Leapnet」についてCEO渡久地が語っている記事もご覧ください。

当初、Leapnetの構想は渡久地さんが持っていて、それまで全社向けに伝える機会が二度ほどあったそうですが、みんなの理解を得られなかった。全く新しいものの構想なので理解が難しかったんです。渡久地さんも心が折れかけたようでしたが、私なりに自分の言葉でLeapnetを解釈し、技術の可能性と未来性も検証して、4ヶ月にわたる技術検証を経て、2021年の5月に具体案を提案しました。

その大きな未来図を描くことで、解像度が上がり、そこからまたプロジェクトが進み始めました。たどり着きたい場所はあっても、目の前のルートが見えなければ、とても難しいですよね。でも、渡久地さんのLeapnet構想を聞いて、私には「その夢が実現できるかもしれない」という感覚がありましたから、仮説としてのルートを引く当番になってみたわけですね。この仮説は会社の経営層も認めてくれていますし、今ではCTOになったことにも繋がっているでしょう。

ー その仮説のルートは、あと何年くらいで到達できそうですか。

成功すれば、一旦は3年、いやもっと早く辿り着けるかもしれません。効果が出るのは5年から7年くらい。そこに到達できれば、GAFAMと戦い得る武器となり、AI inside が世界に破壊的イノベーションを起こせます。

持っていてほしい、行動規範とメンタリティ

ー 2022年の4月からはCTOに就任されました。開発組織全体をリードするような仕事になっていくなかで、イミンさんにとって「理想的な組織」のイメージはありますか?

全体像は入社する前から決まっているんです。……ちょっと待ってくださいね、資料をお見せします。私は何かと考えを言語化してドキュメントにまとめるほうなので。

まず、チームの「理想的な働き方」として、リーダーシップとマネジメントは別にして考えること。源泉・視点・使命という観点からそれぞれを見ると、リーダーシップは順に「人間性、未来(ビジョン)、創造的破壊」になる。マネジメントは「地位・権限・規則、今(プラン)、秩序の維持」です。私としても求めるのは前者ですね。

そして、チームで大切にしたいものとして、“LEADERSHIP”を頭文字に、その要素をまとめたものです。ずいぶん前に文献で見て学びました。

L(Love=愛する心)
E(Experience=経験)
A(Action=行動力)
D(Direction=運営能力)
E(Education=教育する力)
R(Recreation=創造する力)
S(Service=奉仕の心)
H(Health=健康的な身体)
I(Idea=斬新な発想)
P(Personality=個性)

そして、2015年に受けたマネジメントセミナーで出会った「ジーン・クランツの10カ条」は、気に入って自分の行動規範としています。

Be proactive(先を見越して動け)
Take responsibility(自分の担当は自ら責任をもて)
Play flat-out(きれいになるまでやり通せ)
Ask questions(不確実なものはその場で質問をして把握せよ)
Test and validate all assumption(考えられることはすべて試し確認しろ)
Write it down(連絡も記録もすべて書きだせ)
Don’t hide mistakes(ミスを隠すな、仲間の教訓にもなる)
Know your system thoroughly(システム全体を掌握せよ)
Think ahead(常に、先を意識せよ)
Respect your teammates(仲間を尊重し、信頼せよ)

これらを一緒に働くチームにも共有していて、「もし私が守れていない場合は指摘をください。必ず直します」と伝えています。自分自身を振り返って、見直すためのチェックにも使えますから。

あと、組織作りに関しては「デザインシンキング」と「ゴールデンサークル理論」の考え方を取り入れています。ゴールデンサークル理論とは、自らのパーパスともいえる「WHY」を中心に置き、そこから「HOW」と「WHAT」の順で考えることを説くものです。

多くの会社で見るケースですが、「WHAT」から始まり、予算を取るための理由づけで「WHY」へ向かってしまう……といった進め方は避けたいですから。

ー 共に働きたい人、という観点で求めるポイントは?

AIの力で世界を変えたい人を集めるのは大前提です。常に現状の自分を超えようと考え、動き続けることができる方は、チームで活躍しやすいと思っています。現状に満足していては、破壊的イノベーションは起こせませんから。

そして、「インテグリティ」を持っていること。自分の軸が確かで、他人や自分に対しての誠実さ、職務に対しての誠実さを持ち、言動に一貫性がある状態です。岸田雅裕さんが書いた『INTEGRITY』という本がとても好きで、私は10冊買って会社に置きました(笑)。自分の軸があり、誠実に正しく、美しい意思決定ができる方だといいですね。あとは、組織を進化させるうえでもチームワークの精神は必ず持っていて欲しいです。

チームみんなで「Stay hungry, maintain integrity.」のマインドでいたいですね。

AI inside のすべてを、豊かな未来社会の実現につなげる

ー イミンさんは、どうしてそれほど「世界を変えたい」と思うのですか?

それをやらないと面白くないな、と思うからです。1982年に生まれ、私が育った頃の中国は激変の時代でした。特に2000年から2020年にかけては大きく変わった。そして、変わるのであれば、全人類にとって良い方向へ変わってほしいものです。みんなで豊かな社会をどう実現するか。それに貢献できるのであれば、私も貢献したい。

だから私自身は、AI inside だけで全てをカバーできるとは思っていません。世の中の課題解決や人類の進化に貢献するためには、共通のビジョンやパーパスを持つパートナーが参画してくれることで、AIプラットフォームを拡張させていけるのです。

そのためのエコシステムを構築して、ともに頑張って努力すれば実現できる。だから、いま入社してほしいのは、ポテンシャルのある方。AI inside で働いて、将来的に卒業したとしても、AIに携わる人材を輩出する企業になっていくことは、エコシステムやパートナーシップを強くしていくことに繋がりますから。

あとは、エキスパートレベル以上の方も、もちろん歓迎です。私より何か一つでも高いビジネススキルを持っていれば嬉しいですね。「この部分ならCTOより勝っていますよ」と存在感を発揮しやすいという意味でもおすすめです(笑)。今現在、特定の技術を持っているか否かは、そこまで重要ではありません。欲しい技術があれば、仕事に励んだり、パートナーと組んだりすれば、ちゃんと手に入りますよ。

ー イミンさん個人として、目指していきたい場所はありますか。

私が求める世界の状態は、大きく3つです。「エネルギーをみんなに、適切利用」「貧困をなくそう」「人や国の不平等をなくそう」です。これらが実現して、豊かな未来の社会ができてくる。あくまで私の解釈ですが、Leapnetもそれを実現する一つの手段になるのです。

それだけではありません。AI inside のすべてを、この目標に重ねられると信じています

(文・写真/長谷川賢人)
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